出版勉強会

先日「読者と言う客層」と言うテーマでブログを更新しました。既にお読み頂いている 【報告書】の中でもお伝えしていることではありますが、私の体験談も含めて、書籍を通じたお客様とのかかわり合いがビジネスに及ぼす影響を簡単にまとめた記事です。

もし、まだご確認頂けていない場合は、こちらからご確認頂けます。
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 この記事の中でもお伝えできなかったことが、本日のブログテーマなのですが、実は本日、秋葉原で出版勉強会を実施して来ました。今回の勉強会では商業出版のエージェントが決して語らない「取次」のことに関して、少し触れさせて頂きました。

 「取次」というのは、出版社と書店を繋ぐ会社のことで、大手だと「トーハン」や「日販」ががあります。出版業界の中では「流通」と「金融」を一手に引き受ける主要機関で、この「取次」のお陰で、出版社は本を出すだけで売れるという仕組みを手に入れることができました(私たちの出版は「取次」は通しておりません)。

 書店配本される書籍は、出版社が3,000部や5,000部を印刷・製本すると、まず取次に買取ってもらいます。そうすることで、販売価格の約7割が支払われるのですが、通常はこの内の1割くらいは保留金として差し引かれます。

ザックリ言うと、出版社は6割強の出版社手数料を出版と同時に手にするわけです。

しかし、書店で売れ残った本は返本されます。

返本された本は出版社が引き取らなくてはなりませんので、その 場合は取次から受け取ったお金も出版社は返金しなくてはなりません。

皆さんも、毎日200冊以上の本がリリースされていると言う実態はご存知だと思います。この現実を冷静に読み解くと、ほとんどの本が返品されていることに気付くと思います。

ベテランの出版エージェントが手がけた本ですら重版率は50%というのですから、出版社は返品に伴う支払い分を考慮しながら、出版しなくてはならないわけです。

出版社は印刷代に製本費用、社員の給与などの固定費を既に支払っていますので、これを1冊あたりの本に置き換えて換算すると、既に販売価格の1~2割以上の出費を行っている計算になります。

ベレラン出版エージェントが手がけた作品の重版率が50%なのですから、そうでない本の重版率は30%程度だと予測すると、7割の本で返品が行われるわけです。書店の特徴や経営方針に合わない本は「即返」といって取次から書店に送られた配本段ボールが開封されないまま返品されることもあります。

取次は「委託配本」という方法で書店カラーなどは考慮せず、売り場面積や販売実績を元に配本します。この配本方法には本のジャンルや本屋さんの専門職などは関係ないのです。

ただでさえ出版社は取次手数料と書店の利益分を差し引かれた分のお金しか受け取っていない上に、出版部数の何割かしか受け取っていないわけですから、初版分が半分も返品されれば、丸々の赤字になります。

既に著者には原稿料として印税を支払っていますので、赤字分は印刷製本代以上に膨らむ計算になります。

このため、今の出版業界は、返品分の返済金を新刊のリリースで補っているとも言われています。いわゆる自転車操業状態にあるわけです(こんな当て馬のようなタイミングに著者として遭遇したらと思うとゾッとします)。

こう言った背景があるために出版社は「買わせる」書籍タイトルや編集を強いられてしまいます。その結果、書籍タイトルと内容のミスマッチが起こった本が大量に世に出回るわけです。

こうなると、やはり読書離れは止まりません。ただ、そう言った世の中の流れを、読書習慣がある人達は感覚的に察知しています。

そのため、本屋に足を運び、平積みされた本を買わないようになり、Amazonなどのレビューを参考にしたり、書評ブログなどを参考にしながら、本を買うようになって来ていると言うわけです。

 私はここ数年で、読書習慣のあるお客様は、ますます賢くなり書籍に書かれた内容を自分のものとして普段の生活やビジネスに役立てている方が増えているようにも思います。

 流行り廃りの本を、書店で平積みされた中から選ぶより、知人からの紹介や友人からのプレゼントによって、良著と出会う機会を増やそうとしているのではないかとも感じます。

ですから私は、読書離れが進んでいる今だからこそ、大切なお客様には、そのお客様に本当に必要だと思って頂けるだけのメッセージを届けることがビジネスでは特に有効だと感じているわけです。

そして、書店配本にこだわらない、「何部売れた」とか「重版が何刷かかった」などにこだわらない、著者がリスクを感じることなく自由に本を出版できる仕組みを作り上げて来たわけです。

いきなり本を書くのはハードルが高いと思う方は、まずはメモ程度でも良いので、あなたの想いやメッセージを書き留めることから始めてみてください。

きっと、そのメモ紙は、次の商品のキャッチコピーになったり紹介文の中に掲載する本文のテーマになったりすると思いますよ!
本を書くのはそう言った成功体験を積み重ねてからでも遅くはないのですから。

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